『秋季限定栗きんとん事件(上・下)』

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

日々、小市民足ろうと願う小鳩君と小山内さんが袂を分かって一年あまり。
小鳩君には恋人が出来、小山内さんにも年下の恋人が出来ました。
一歩づつ着実に小市民への道を行っていたはずの二人の前に、市内を騒がせる連続放火事件の影が忍び寄ります。
友人からの情報と過去の事件との関連から連続放火事件の影に小山内さんの存在を感じ取った小鳩君は、友人の堂島君と共に事件の真相究明に乗り出すのですが……。



 つーわけで、本当に恐ろしいな小山内さん。
もちろん瓜野の野郎が悪いと言えば悪いのだが、しかしだからといって一生涯癒えることの無いだろう傷を叩き込むとは……。
十代の青少年の健全な欲望(?)が引き起こした悲惨な事故。
瓜野君の今後の人生を考えるとなんかドンヨリするね、本当に。
 小鳩君の方もまぁ色々。
別に好きでも何でもなかったんだろうな、ちょっとお気に入りのシャーペンの芯くらいで。
書き味は嫌いじゃないけど、別にそれじゃないといけないという拘りはない――みたいな。


 あとは冬季事件を残すのみ。
決して気持ちいい終わりに成らなそうで、このシリーズって残念だよな。
いや、でも主人公の二人は別に痛んでないから別に良いのか。
読む側が苦々しいだけだろうかね。