『牙迷宮』

妖物怪異が横行する[魔界都市新宿]の地下世界で行方不明になった三人の女。
同業者からの依頼を受け、敏腕ガイドの外道棒八は三人を救出するために地下世界へ向かう。
そこに待つのは因縁浅からぬ宗教団体教主と、無数の怪物たち。
幾多の危機を乗り越えて無事地上へ帰還することができるのか!?



つーわけで久々の菊池秀行。
でも全然変わってない。
尖がっていて、刺激的で、怪しく淫靡で、猛毒で、凄惨だ。
でもそれが格好いい。
超人奇人に化け物怪異、天変地異に地下世界。
他には絶対にない極彩色の地獄絵図が楽しい。
そうそうこんなんだったと思い出しながら読んだ。
初めて読んだのが吸血鬼ハンターDの聖魔遍歴だった事を考えるに、あれはまだまだ優しかったんだなと思えるな。
濡れ場の描写とかないし。


なんだかんだと難しく考えるも必要なく、無茶苦茶な世界に思考を飛ばす楽しさがある。
驚き、恐怖、興奮、そんな感覚を何度も味わいながら最後の一ページをニヤニヤしながら読み終える。
あ〜満腹。