『白夜行』メモ

風と共に去りぬ
アメリカ、南北戦争の頃。敗者となった南部の都市アトランタに繰り広げられるスカーレット・オハラという気丈な女性のお話。蝶よ花よと育てられてきた裕福な家の娘が、戦乱にもまれたくましく自立して行く。

自分の望むものが手に入らないなどと考えもしないような高慢な主人公が初めてなめる挫折は、まさに開戦前夜、思いを寄せていた好青年アシュレ−の突然の婚約発表だった。花嫁に選ばれたのは、スカーレットの、激しく自己中心的な性格に極をなす、物静かで謙虚で献身的なメラニ−。アシュレーへの想いを断ち切れず、後を追い続けるスカーレットの前に現れ、彼女を愛し、窮地の度に登場するヤクザな男、レット・バトラー。

戦争勃発、そして南部の敗戦で、スカーレットは富を失い、飢えと屈辱に対面し打ちのめされるのだが、それもつかの間、その敗北感をバネに甘やかされた子供時代を捨て強い女性へと変わっていくのだった。

失われた富を取りかえすことを故郷タラの土地に誓い、そしてそのとおりに再度財を手にしていくスカーレットには、いつもレットの存在があった。スカーレットを愛し続けたレットの想いは叶い、やがて二人は夫婦となり家庭を持つこととなる。この時スカーレットには今の幸福に気付くことができなかった。心のすれ違いや諍いをへてレットへの愛に気付いた時には、今度はレットが去っていく番だった。富を取り戻した時に、愛を失ってしまったスカーレットは、敗戦後に立った時と同じように再びタラの地に立ち、失ったものを取り返すと再出発を誓う。


オイルショック
1973年