『電波的な彼女 〜愚か者の選択〜』
- 作者: 片山憲太郎,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/03/25
- メディア: 文庫
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休日の秋葉原で柔沢ジュウは迷子の少女と出会う。
一人で親を探すと言う少女を見送ったジュウだが、後日、少女が幼児の眼球を抉り取る通称『えぐり魔』の被害に遭ったと知る。
自分の浅慮さに憤るジュウは、雨の友人である斬島雪姫と共にえぐり魔捕獲に乗り出すのだった。
まぁ酷い話である。
別に誰も救われない。
主人公も、被害者も。
主人公である柔沢ジュウが感じるであろう不快感を、読者も一緒に体験するわけだ。
キーホルダーを踏み潰すくだりにはウンザリしたし、戻ってきたら君の子供の目を抉ってやるとかいうあたりに作者の嫌らしさを感じたね。
おぉ、そういう事までちゃんと書くのか、と。
徹底した不快感というか、ムカツキ所をちゃんと押さえてるなと感心する。
見事な煽りだ。
一巻目よりも不快さは大幅増だが、たぶんそれがこのシリーズの売りなんだろう。
別に嫌いじゃないが、こればっかだと疲れそうだな……。
そうそう、この読後の不快さと徒労感はアレだ、乙一の『GOTH』に似てる。
あと、電波少女の友人たちが普通にヒロインを食っており、これはどうなんだ?
刃物を持つと人格が変わるコスプレイヤーに、男嫌いのクールビューティー。
ベタだ、ベタベタだ……!!