『電波的な彼女 〜幸福ゲーム〜』
- 作者: 片山憲太郎,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/07/22
- メディア: 文庫
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ある日、痴漢の濡れ衣を着せられた柔沢ジュウ。
なんとか誤解を解くものの、それは幾つかの学校で続発する嫌がらせの一旦でしかなかった。
その後も続く嫌がらせ、そしてそれは自分の身だけではなく数少ない知人をも巻き込んでいく。
果たしてジュウは謎の嫌がらせ集団<幸せ潰し>を撲滅する事ができるのか。
嫌がらせか!?
思わずそんな事を叫びたくなるくらいに陰惨。
凄いな……巻を重ねる度にエグくなってるよ。
なんだろうね、このお先真っ暗感は。
終盤の畳み掛けるような狂気の連続はさすがに堪える。
つか、不意打ちがキツイ。
決着がついたと思って背を向けた瞬間に後ろから切り裂かれるような、絶妙のタイミング。
酷いっつーか非道。
それにしても舞台が無茶苦茶。
凶悪犯罪が横行し、結構な規模で死人が量産される世界。
痴漢の容疑者を殴り地面に顔を叩きつけってそれは暴行罪だろ……とか、女子中学生をリンチにかける空手部員とか、すげーモラルハザード(誤用)。
本来の話意外のところでもこうした細かい嫌がらせを忘れない作者は凄いと思う。
なんて煽り上手なんだ!!